TAKOM「1/35 ヨーロッパ乗用車 w/ 民兵フィギュア1体とガスロケット弾」

1/35スケールでヨーロッパ製の乗用車と民兵、そしてガスロケット弾をセットにしたTAKOMのプラモデルです(そのまんま過ぎる)。え〜っとぉ、どこにも書いてありませんけどぉ


BMWです。


1/35スケールでミリタリーモデルのフォーマットに乗せたドイツ製乗用車のキット(中東地域での運用を想定したもの)としてはダイオパークのものが先んじておりますが、あっちはメルセデスベンツでこっちはBMW。全然違います、ネ!


イデアこそ似通っていますが車種の選択とそしてひとつの「1/35スケールの乗用車プラモデル」としての設計思想・キット開発の方向性は全く異なる性格の製品になっているのはパーツを見るだけでもよくわかります。ダイオパークのベンツは非常に細かくパーツ分割が成されていましたが、対するTAKOMのBMWは一体化を進めた組み立てやすいもの。


「オーナーズクラブのような感覚である」との評は的を射たものでしょう。もしもマイクロエースの1/32シリーズにマイナスイメージを持ってる人がいたらそれは誤解でありますよとひと言申し添えておきます。オーナーズクラブのようなキットというのは勿論褒め言葉なのです。


Eランナーは「ガスロケット弾」の枠です。このランナーが今後別のアイテムにセットされるような発展はあるのだろうか……


TAKOM製品の常として必ずフィギュアが付属するのは嬉しいところ。


ボディカラーは黒、2ドアモデルのセダンタイプで「3シリーズ」になるのかな?あまり詳しくないので詳細に踏み込むのは避けます(w;


メーターパネル部分はデカール、タイヤはラバー製。金属シャフトが無いのを除けば1/32スケールクラスのカーモデルに一般的な製品構成かと思われます。


最近の中華メーカー製アイテムは過度にパーツを分割したり見えないところまでインテリアを再現した「実物志向」がかなり強いなと感じるものですが、それらの中にあって一体化と省略、組み立て作業の省力化を図っているのはちょっと珍しいキットですね。TAKOMは1/35菱形戦車でキット付属の「精密だけど組み辛いキャタピラ」に加えて別売りで「一体化されているけど組みやすいキャタピラ」をリリースすると言うちょっと変わったことをやっていて……アレはまた別の事情があるんだろうとは思いますが……なんにせよこういう製品へのニーズもあろうと。


ウインカー類もクリアーパーツ化されていて、「押さえるところは押さえる」といった案配であります。


もちろん特徴的なグリル形状もしっかり押さえていますがあのだいじょうぶなんですかこれ?榛名はどこまで大丈夫なんです艦これ??


プラスチックの材質は粘り気?のあるもので(軟質という意味ではないです)、太目のゲートに小さなパーツでも安心して切り出せます。以前サンシャモン組んだときは結構な頻度で折れたものですが、幸いにして今回はそういう目には遭わずに済みました。ああそうだ「カーモデルの慣習」だとホイールってメッキパーツになってるものですが、そうはなっていないのが「ミリタリーモデル寄せ」ということなんでしょうねえ。


インパネ関係もシンプルで組み立てやすい構成でしまったこの角度だとデカール全然見えないジャン!


底面もほぼ一体化されていて、例えば爆風でひっくり返ったような情景をやるにはちょっと辛いかもです。そういう向きにはダイオパークのベンツの方が良いのでありましょうが、TAKOMのBMWは実際安い。それぞれニーズに合った用途で使い分け・住み分けできる製品と言うことかな。


車内インテリアもシンプルなものですが、中東地域の民兵車両として製作するならば、荷物や銃器類を積んで雑然とした雰囲気を出した方がそれらしい。インテリア部分に力が入った製品だとその点でちょっと空回りすることがあるかなーとも危惧するところで。


パッケージには赤いボディカラーのイラストも描かれています。4ドア車よりはスポーティな性格であろうかしら。


左右のドアとトランクは開閉選択式です。無論全閉でも構わないものですが、フィギュアやアクセサリーを活用するならオープンで行くべきでしょう。


とはいえ、普通に1980年代くらいの(?)民生の乗用車として組んでしまってもよいのかもしれません。当時NATO軍の演習は民間地域でも展開されていましたから、西ドイツの郊外でレオパルド1と並べてみるとか面白そうですよ?


でも今回は21世紀に大流行の軍事DIY化を象徴する民兵と武装類で行きます。カラシニコフ突撃銃(形式不明ですがAK47ってことは無いだろーと)は右手と一体化されたものに加えてもう一丁。「ガスロケット弾」は4個付属。しかしこれロケット弾なんですかね? リビアの内戦で使用されたこのタイプの簡易砲弾は迫撃砲から発射されておりましたが……(「ガスロケット弾 リビア」で検索するとまとめサイトがいくつかヒットします)


ちなみにトランクに収めるのは2個、がんばっても3個が限界で、4個乗せると乗るには乗るんですがトランク閉まらなくなります。一歩も進まず検問でアウトって感じでああああああああっ!ボックスアート見たら2個しか乗せてないYO!!

……2個は予備としてとっておくか、あるいはどこかのメーカーから「1/35バーベキュー幸せ家族セット」が出たらプロパンガスボンベとしてお使いください。ハイラックスでキャンプとゆーのも悪くないぞ。


フィギュアを乗せれば完成であります。差し詰め「IEDとして準備していたガスロケット弾を運搬中に発覚し、車両後方の治安部隊あるいは敵対集団といざ戦闘開始」とでもいう情景でしょうか。ひとつの情景セットとしてみれば、そこに必要な要素は十分備えているプラモデルです。


とはいえ。


「ガスボンベ盾にして銃撃戦ってヤバくねーすかアレ」
「最近はどこも人手不足なんだよ」


最近は不正規戦闘員のフィギュアが本当に増えまして、それはいいことなんだか悪いことなんだか……

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