MPM「 A4/V2 ロケット」

開発名称の「A4」よりはプロパガンダ的ニックネームである「V2」の方が圧倒的に有名なナチス・ドイツによる人類史上初の戦略弾道ミサイルです。キットは航空機関連で有名なチェコのMPM製(スペシャルアーマーブランド)。


「V2」という名前が「報復兵器第2号」なのはwiki引くまでもなく知られた話、パルスジェットを利用した巡航ミサイル「V1」同じくMPMから出ています。V1、V2とも昔からプラモデル化には恵まれた存在でしたが、V3号を出したのはイマイぐらいかな?

と、ここで「ビッグX」のV3号を出して皆の顔をほっこりさせようと思ったら製品データが無かった(´・ω・`)


気を取り直して製品紹介です。さすがに最新の製品ですのでその昔の東欧キットイメージを全く一新する美しい出来栄えのプラモデル。


ランナー2枚で構成されるシンプルな作りながら、どちらの枠にも鎮座するロケット本体パーツの存在感たるや(笑)


デカールはコーションマークなど主に実戦配備された個体のマーキングが付属します。


ボックス裏のカラー塗装図。「V2号の塗装」としては最も有名ではないかと思われる黒と白ツートーンのチェッカーパターンで塗り分けられた試験飛行の状態はプロトタイプのキットをどうぞ。



パネルラインなどのディティールも美しく、細身のパーツにも湯回り不良など一切存在しません。実に繊細な成形がなされています。


機体内部のロケットエンジンは燃焼室まで再現。サイズ的にはこのまま「1/35スケールの噴水」とかに使えそうですが使ってどうなるものでもありません(笑)


ロケット本体はモナカ的に2枚貼り合わせ構造なのですが、その勘合ぐあいはスキマ無く見事にぴったりはまるもので驚かされます。スナップフィットでもイケるんじゃないかってぐらいのおさまり具合。


実際尾翼はハメ込みだけで済ませています。本体の合わせ目もほとんどズレがなく最低限の処理で済むのはうれしいところで、こういうキットで合わせ目がひどいと色々挫けますからして、気持ちよく作業を進められるのは良いことです。


形状自体はシンプルな飛行物体なので撮影ポイントに欠けるのは致し方ないことか……


これで完成だとちょー楽勝なんですが、さすがにそれでは記事にも製品にもなりませんね(w


ここからは発射台の組み立てです。打ち上げ用にロケット本体をセットした状態と収容時を選択可能。今回はランチポジションを選択。


ロケットと違ってこちらは細かいパーツの集合体です。ゲートはそこそこ太めですのでうっかりパーツを欠損しないよう、切り出しには注意を払って下さい。


なんかこー、「祭壇」ぽいよなと思うのは自分の中にいあいあ悪い血が流れてるからであろうな。


ロケット本体を発射台に乗せてみます。イマイチ写真映えしない……


本体と発射台の取り付け位置(角度)は決まっていて、それが結構タイトなんで結果的には尾翼を接着せずにいて吉。発射台から伸びている4本のステーは、実際はロケットと発射台をがっちり繋ぐのですがここもちょっと未接着のままで。


こちらは収納時の発射台に咬ませる台車(ドリー)。この状態の時はロケットを発射台には載せず、別売りのトランスポーターを使用せよとの指示が説明書にはあります。V2号の運用についてはあまり詳しくないんだけれど、この画像とか見るとどうなんだろう?


キット全景、やっぱり写真映えしないな……。なおアーマーモデリングの連載記事「新日本機甲」でV2プラモの歴史を取り上げてるんですが、今回のこのキットは次回来月号で取り上げられるらしい。いろいろタイミングが悪い。


むかしヤングジャンプでやってた「栄光なき天才たち」のロケット開発編がOVAになって、フォン=ブラウンとかゴダードとかもちろんV2号も出てました。あれは非常に面白かったけれど、いまソフトは出てるのかな?

ああ、OVAではないのか。おまけにタイトルが微妙に違うのか。これはどんな名作でも埋もれちゃうパターンでちょっと勿体ない話ですね……


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