MENG「1/35 ピックアップトラック (軽武装タイプ)」

あーさて、MENGモデルの新製品メルカバMK.3バズAUF1自走砲がリリースされたタイミングにも関わらず、当ブログはアサッテに向かって全力疾走する気持ちで従来製品をピックアップしてみます。

キットはMENGモデル第一弾リリース商品として世間をビックリさせた武装タイプ、いわゆる「テクニカル」のバリエーション。赤のボディカラーでPMC(民間軍事企業)などで使用されている四輪駆動車をイメージしています。


ちなみにボディパーツはパッケージ内でさらに小箱に収納する保護策が取られています。なんかちょっとお菓子のオマケみたいでカワイイなこれ(笑)






パーツ全体をながめて見るに、至極真っ当なつくりのカーモデルだと言えましょう。近年では1/35スケールの自動車模型も増加して以前ほどディオラマの脇役に1/32スケールを配置せざるを得ない状況も緩和されていますけれど、それでも尚このスケールの現代車両は貴重な存在です。


フィギュアは若干モコモコした印象。紹介順序が逆になってしまいましたが後発の中東地域民間人のほうが作りの点では進歩してますね。車両とフィギュアをセットで開発していけばメーカーの経験値って高まるんだろうな。


ボトル関係のクリアーパーツWランナーは2枚入り。


その他の装備品です。2種類のクーラーボックスを始めとしてポリエステル製のオイルタンクなど現用の民生小道具が盛り沢山。


ゴムタイヤはスペア分含めて計6個と、マッドフラップなどのエッチングがフラットブラック塗装済みで付属します。


デカールは車体用と小物用の2枚。装備品にもデカール付属はうれしいところでペプシコーラのペットボトルフィルムとか含まれています。本体用は白黒2色のアルファベットで自由な文字配列が可能です。二文字ずつあるのがポイントで特に「T」と「O」が2つあるのがいいよねってあんまりハッキリ書くと愛知県からカンバンが飛んでくるぞ。


各パーツは一連のMENGのキットと同様、非常に良い出来です。このままカーモデルのブランド立ち上げても無問題な感じ。しかし中国系のメーカーってどこも軍事関係ばかりで普通の車とかやんないのは何故だろう?単にこっちに入って来てないだけですかしら。


ペダル類まで一体成形されたインパネや綺麗な曲面も出てるシートを見ると、1/24でカーモデルやったら良いものを作れそうな気がしますが。



しかしなんといっても本キットのいちばんの目玉はインジェクション成形の現用装備品でしょう。いちど作っておくと様々に使い回しが効くのでこの部分だけで独立製品化してほしいぐらいです。メルカバはじめ現用車両のニーズも急に増えていますし、喜ぶ向きは多いと思うぞってあーいや、単に自分がそーゆーのほしいです(^q^)ってだけなんで勝手に多数派工作(・∀・)イクナイ!

J's Workの現用 軍用補給セット なんかボトムズやUCハードグラフにも使えそうで早く出ないかなっていい加減脱線が過ぎますかスイマセン


いざ作りはじめると本当にカーモデルの作法、文法が必要とされる感じです。フロントアクスル周りも一般のカーモデルと比べて何の遜色もない出来映えで、そしてスケールが1/35なので、指が

まあなんだな、フロントステアリングはちゃんと切れるけれどこの画像がリアから撮影したものなのは、つまりはそういうことなんだな。


車内も四周にパネルを立てていく手堅いつくり。このスケールだと(いやこれより大きなサイズでも)バスタブ方式とかやりそうなものですが、そういうところで手を抜かないのはいいですねえ。


ペダルなんて組んでしまうと全然見えないのにどうして…と思うでしょうが現代の紛争地域で使われるテクニカルの中にはボディ切断してオープン車両にしたものが平然とあったりしますから、そういう方面に応用する余地もアリです。


裏面にもしっかりしたモールドが存在しますから、大破横転方面に応用するのもアリだ!


フレーム部分との結合もジャストフイット。カーモデルの塗装手順だと室内を塗りながら組んで行くものなのかな?普段そっち方面全然疎いものですから、どうも歯切れの悪い文章になってるなあ……「越境」って大事ね。


エンジンフードまで別パーツなのにエンジンそのものが入ってないのは車体グレードに合わせたエンジンパーツを入れると価格が高騰するからでしょうか?中途半端なダミー入れるよりはいいのかなー。さすがに1/35の乗用車用エンジンはレジンキットでも存在しないと思いますけれど。

それとこの画像、フロントの何もないハズの空間に何か霊障のようなものが映っているのはクリアーパーツに乗ったただの指紋ですからモニタを御祓いしなくても大丈夫ですよ。


ワイパーはプラの一体成形でも十分繊細で、無理にエッチング化しなくともこれで十分でしょう。フロントのウィンカー類もクリアパーツで妥協のない設計ですが、正面グリルにスペースだけ開けてあってメーカーエンブレムが存在しないのは妥協じゃなくて訴訟避けだろうと思われ。


バックランプ類も無論透明、リアゲートは開閉可能です(開放時はサポートアームがエッチングで存在します。適材適所です)


荷台も乗せたらタイヤハウスにマッドフラップを取り付けるのですが、厚みとサイズの大きなパーツですのでエポキシ系の接着剤でがっちり取り付けた方が良いでしょう。たぶんパーツの重みのせいかな、なんか瞬着ではうまく行かずに、「OPTION」とも書いてあったんでここは5速マニュアルでスルーだ!

  ※実際の取り付けにあたってはエッチングパーツに自然なゴムフラップの曲げをどう加工するかがポイントでしょう


タイヤは前述したようにスペア含めて6個、グレーのホイールが今回の装備品枠で追加されたものです。


荷台とロールバーの取り付けはエッチングを介した上で四カ所の取り付け穴をほぼ目見当で開けるというかなり無茶な仕様で、せめてあらかじめパーツ裏に開口指示でもあればなーと、プラパーツの取り付けピンを切り飛ばしてエッチングの凹凸だけで強引に接着。ここだけちょっといただけない、その他の点では「はい楽です」ってぐらいに良い設計なのですけれど。


ラダーフレームを介してボディが上乗せされるシャシー構成がはっきりわかります。しかしカーモデラーの視点に立ったらどこが見せ場になるのか、イマイチよくわかってないのである。痒いところに手が届かなかったら申し訳なく。


車体の武装はMINIMI機関銃と軽武装なもの、PMCオペレーター(とは限りませんが)フィギュアは素肌の腕と手首が分割で、そこに大型のバレットM82対物ライフルを構えているのでクリアランスをしっかり取りましょう。そのバレットM82ですがバイポット(2脚)の脚が一本しかないのはバトルダメージを再現しているので戦場ではよくある話だ私個人には何の落ち度もない。などと容疑者は供述しており、現在警察では余罪を追及しています。


気持ち的にはこちらがメインの荷物類、小型のポリタンクは(説明書ではいろいろひっくるめて“ジェリ缶”となってますが、別にこれジェリーでないし缶でもないと思われ)日本ではあまり見かけないような形状…だけどエンスー方面詳しい人ならもっと情報あるのかなあ。

ボトル類は……16本もあるので……最初は全部立てようと思ったんですよ、最初は……


そして全部は荷台に乗らないんであります。そもそもクーラーボックスあるのにペットボトルを野積みにするかっちゅー意見もありますでしょうから、ボトル関連は室内の小道具と考えた方がいいのかな。にしても16本は大盤振る舞いやったもんだなー。


民間軍事企業は日本だと主にヨルムンガンド御一行様にぶっ飛ばされる係として有名ですが、実態は複雑でそう簡単にステレオタイプ化出来るものでもないだろうなーと。関連書籍や映画、ドキュメンタリーなども様々にありますが、作り手の視点によっては歪曲されてるのもありますからねーうーむ。

ま、そういうコムズカシイ世界の理屈には目をそむけて、いろいろ作り込めるプラモデルだと思います。幸か不幸か(いいやどう考えても不幸なことだな)リビアやシリアなど近年の紛争では大々的に使用され、ネット上には参考資料が深刻な資料過多に陥るほどまで溢れています。なかには荷台部分にBMP-1歩兵戦闘車の砲塔を無理矢理搭載したなんてシロモノまであっていやもう、なんだかなあ……

ボイジャーの製品にある戦闘ヘリ用ロケット弾ポッド搭載型も実在したもので、人間の創意工夫度合いには驚嘆を禁じえない。こっちにはトヨタのエンブレム入ってますね。って書いちまったよははは。


まあね、むかしからある話なんですけどね…


「「「「ペットボトルは毎週水曜日です!!!!」」」」などと新居引っ越し先現地住民の皆様にビッグ説教されて朝からサバイバル気分全開な初春のイメージ図。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 模型へ