大日本絵画「モデル・グラフィックス 2013年12月号」

本日は二本立ててこちらも参考までに。モデグラ12月号は特集「日本帝国海軍艦艇モデリングレシピ」。模型誌各誌に「艦隊これくしょん」をとりあげる記事は広がっていますが巻頭48ページを使っての堂々の大特集はさすがのフットワークで鳴らしたMG誌ですね。

特集の主な内容は「艦これ」ではじめて海軍艦艇に接した方々に、プラモデルの立場から実際の艦種や艤装の詳細を解説していくようなものです。しばしば模型雑誌の入門記事は「How to」を主眼としますが今回は「What」がメインの、ちょっと毛色の変わった内容ではあります。とはいえ、提示されている作例はどれも「本気」に満ちたっておっとこれ雷ぢゃないか。とにもかくにも暁の水平線になんとかかんとかです!(うろおぼえ)


駆逐艦巡洋艦などそれぞれの艦種に対して見開き2ページを使って代表的な艦艇を1/700スケールウォーターラインモデルでの作例と艦娘イラストで掲載、キャプション以外にも小さく囲んだコラム的な構成で様々な観点で解説を加える構成です。情報量は多いながらも読みやすい内容・レイアウトなのでいろいろ学べることと思われます。


特に初出などは記されていないのですが、掲載されている艦艇模型は過去にMG本誌かあるいは別冊に掲載されたもののようです。1/700スケールの艦船模型にもエッチングを大幅に投入して一挙にスタンダードを底上げしたのもMGの一連の艦船模型記事だったように記憶していますが、実に見応えのあるもの。



海域や陣形などゲームで頻出する専門用語についても解説を加え、「鎮守府」については日本国内且つ取材可能だったところに限ってですが聖地巡礼もとい「遠征」を行って当地の現在の様子を伝えます。この辺のフォーマットは昨年のガルパン特集あればこそ、でしょうか違いますかそうですか。


「How to」に関しては今回の特集で多くの作例が掲載されているTakumi明春氏によるタミヤ1/700「木曽」製作の様子がステップごとに撮影量多めで掲載されています。簡単なディティールアップも施されていますがおおむね基礎的なことです。木曽だけに。


俺が言ってるんじゃない。記事に書いてあるんだ。

しかしまーなんですな、この木曽が発売されたのはいまから20年前ほどなんですが、タイムマシンで20年前の自分に会って「21世紀にはモデグラが48ページも使って艦船模型の巻頭特集をします。そこで製作しているは木曽一隻だけです」なんて伝えても速攻でカエレ!されるであろうな……


連載記事「世界の舷窓から」が通常ページに加えて間宮さんを取り上げていたりピットロードの広告が(まあ、一言も触れてはいませんけれど)艦これ対応だったりと、今回なにかと提督向けな内容です。そしてこのピットロードの広告デザインにはなぜか昭和模型雑誌の空気を感じる……


その他特集以外の製作記事としてはバンダイHGUCガンダムダブルエックスとゾゴック、アオシマ「青き鋼のアルペジオ」シリーズからはイ401とタカオの二隻をテストショットを使用して最速のキットレビュー。


ヤマト2199のガミラス艦セット3にスケールモデルはパンダホビーのオブイェークト279、造形村ヨンパチ震電はシルバー仕上げと、そしてたぶんこれも艦これ向きなんじゃあるまいかのハセガワ1/48彩雲“第343航空隊”などが掲載されています。

他にもいろいろ読みどころはありますが今回はちょっと駆け足でのご紹介。今号で多くのページ数を占めているのは10月の全日本模型・ホビーショーレポートなのですが、普段模型雑誌を手に取らない層が多く読まれている(であろう)タイミングで現在の模型シーンを紹介できるのは……ひょっとしてこれは狙ってやっているのかな??

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