「トライデント ピグメントを作れる粉」

(株)トライデントから発売されている一風変わった模型用素材のレビューです。最近、完成品レビューが多かったので工作事例をおひとつ。

さてひとくちにピグメントと申しましてもMIGプロダクションはじめ各色いろいろ発売されている今日この頃のホビーシーン(笑)ですが、市販のものでは飽き足らない、市販のものには欲しい色がない、といった方々にうってつけな「自分で・好きな色を・いつでも・必要なだけ」作れる便利な魔法の粉らしいぞ。

適当なペットボトル等に水を入れ、好きな色の水性塗料を少量混ぜ水溶液を作ります。その後本剤を1リットルに対し2g入れ約1分シェイクすると、水とピグメント部分が分離してきます。静置後、コーヒーフィルター等で濾し、自然乾燥させれば、オリジナルピグメント完成です:水溶液は水1リットルに対して塗料10g以下にしてください。分離が遅い場合追加投入し再度撹拌して下さい。本剤は飲まないこと。

製品ラベルより。うわー、なんだか楽しい理科実験みたいですよ?では早速やってみよー。


しかしペットボトルは500mlのヤツしか用意できないのであった。最近1リットルペットって見かけないよね。まあ、それはいい。単に粉剤の投入量も半分にすればいい。しかし問題は、


…1g単位で計量できる量りを持ってなかったOTL

ことで、仕方ないので以下目分量でお送りします(なんて正確性に欠けるレビューなのだ)


コンビニのプリン/ヨーグルト用プラ製スプーンで一杯程度投入してみました。あっという間に沈殿します。


水性塗料はなんでもえーかなと思いターナーアクリルガッシュの「鉛色」を使ってみる。どうなることやら。



歯みがき一回分ぐらいの量(激しく個人差がありそうです)をにゅるりと投入、そしてひたすら振る!シェイク!!シャカシャカ!!一分経過…するとこのように色の付いた物体が浮かび上がってきます。さっきまで沈んでたのになにゆえこのように浮上するかと言えばその理由は!


おれ文系なんで全然わからにゃい(・ω・)

あー、たぶんアレですよアレ、科学!!(`・ω・´) シャキーン

錬金術や魔法でないことは確かだと思うんだけど、これ製品に成分表示してないんで…


そしてその後使用法通り「静置後、コーヒーフィルター等で濾し、自然乾燥させ」るわけですが


ここまで乾燥させるのにまる一日かかりました。うーむこの時期ベランダで炎天下にさらしてこれか。確かに使用法にはスピーディとかは謳われてないので、しかしうーむ。

やってみてよくわかったのですが「水」って塗料用の溶剤にくらべると揮発する度合いが全然遅いんですね、勉強になるなあ。またどんな細引きのコーヒー豆に比べてもずっと細かい粒子が堆積するのでペーパーフィルターがまるでろ過してくれないのも時間が掛かる理由です。


水分が抜けるとカタマリになるのでそれをゴリゴリつぶしていきます。この作業を鑑みても万年社の塗料皿より陶器の絵皿を使って正解でした。万年皿って水で錆びるしな。

しかし鉛色というよりは単なるグレーになってしまった気がするのは容量が適当だったからかも…知れない…



試しにフレーミングタートルに使ってみました使用前→使用後。「粉」としては通常のピグメントやパステル粉のように使えますね。


ただ作業工程を見ればわかるようにこれ液体中で成分を凝固させる素材ですから、アクリル溶剤で溶こうとすると即ダマになります。粉の上から溶剤垂らして定着も、ちょっと無理っぽい。その辺判った上でなにがしかの効果を生み出せれば面白くはなるのかな。


左半身だけ塗布してあるんですけど、しかしこの組み合わせは全然目立たない色の合わせだったなと、今頃になって気がついたんだぜ!!

正直どういうものだかいまひとつわかってない結果になっちゃいましたけど、混色が自由なことと模型用に限らず水性塗料でいろいろイケそうなところから、アート系のヒトなら活用法を見つけられそうな気がします。気がするだけです…


残った粉はビンにて保存、でふと思った。むかしはどこの家庭にもあって輪ゴムやボタンやさまざまな小物いれとして活躍していたフィルムケースって、見なくなりましたねぇ。


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