フジミ「1/700 熊本城 くまモンVer.」

1/700スケールの熊本城に、大人気のゆるキャラくまモン」のシールがセットになって登場です! のスペシャル・アイテムです。熊本城といえば日本でも一、二を争う屈指の名城にこれまた日本でも一、二を争う屈指のゆるきゃらくまモンをコラボしました。

ところで、熊本県ゆるキャラとしてうまれたくまモンが熊本を飛び出して日本中でプロモーション&セールス活動をしているのは広く知られておりますが実は海外でも大人気なんです彼。「くまモンの海外での評判」を鑑みるに、黒い城壁の熊本城と重なったこのボックスアートはまさしく FOR THE GLORY OF とゆーかんじではある。駄コラ禁止。


キットは「建物のフジミ」としての評判を得ていた時代から受け継がれた伝統あるプラモデルです。数年前に城郭模型ブームが来たときには再評価もあったかと。その再評価の結果が数年前からいろいろなコラボで出てくる限定場ではあるのです。


城郭としての熊本城は(歴史はもっと遡れるらしいのですが)加藤清正の築城としてつとに知られています。安土桃山時代の末に九州南部、島津家の勢力に睨みを聞かせると同時に豊臣・徳川間に争い起こらば豊臣秀頼を奉じて一大拠点とする狙いもあったと言われる戦国ロマンあふれる城砦。明治に下って西南戦争の折には近世の城郭が近代戦に耐え抜いた稀有な例としても名を挙げました。城郭建築としては進歩していた函館五稜郭戊辰戦争で陥落したのとは対照的……


「それって熊本城がすごいんじゃなくて西郷軍がしょぼかっただけでは?」なんてこと抜かす輩はみな田原坂でかちあえ。


基本は天守閣のみの城プラモデルにして一般的な構成です。台座も付属します。


アクセサリーに樹木が付属するのもお城プラモデルらしいもの。


木の葉を自作するためのウレタンとパウダー、城壁用シールが付属します。(樹木の製作法は取説に記載されています)


スペシャル版がスペシャル版たる所以のくまモンシール。非売品につきパーツ請求も出来ないので注意。キャラクタービジネスって大変なんですね。キャラクターに限らず商標デカールなどでもたまにある話ではありますが。


城壁の部品が白で成型されているのはこれもやはり城プラモデルによく見られる処置ではあります。が、しかし熊本城のイメージは黒壁であるのでどうもねえ。マスキングと塗装についても取説で解説されてはいるのですが。


城郭模型としてはかなりコンパクトにまとめられていて組み立てやすいものです。熊本城といえばクレオスの1/144が「パーフェクトグレード」なんて言われたこともありました。あれもまた歴史に名を残す逸品でありますけれど、実際に組み立てられた数、作った人の数ならばさてどっちが大きいか。


組み立ては簡単、天守関係は壁を箱組して屋根を被せます。この際城壁シールのプラスチックシートがパーツ形状に追随してうまく曲がってくれないので、仕方なく瞬着で無理矢理くっつける。ほんとは丁寧に切り離した方がよかったかも知れませぬ。


一層壁の部分は枠を作ってから石垣に乗せるような指示になっていますが、石垣パーツの上で直接組んでしまった方がスムーズでしょう。


そこに屋根を乗せ、


天守を重ねたら細川54万石の居城が堂々完成です。


台座をセットすると雰囲気ばつぐ……うん?


熊本城は戦国時代末期に築城された代表的な平城です。その要地は現在の熊本県熊本市の中核を占めています。


なにこの山みたいな台座。


おかしいジャン!この考証ってドウヨ!などと沸騰する前に、もういちどこの台座パーツを見てみましょう。


円形に縁取られた山麓、内側に大きく広がる平坦部分。そして中央にぽっかり開いた大穴はこれぞまさしく


阿蘇山阿蘇山じゃないか!!


つまりこのキットは熊本城のみならず阿蘇山の山頂付近とカルデラ地形という、熊本県の二大観光名所を高度にハイブリッドした極めて想像力豊かなプラモデルだったんだよ!それは本当かキバヤシ!!!


「だから立ち木のスケール感が全然合わなくても気にするな」
「ちょっと待って」

いやまあ、パーツ見たときから気がついてましたが、こんなデカイ木が生えているものか。ここにウレタンとパウダー振ってもどうかなという感じである。いちおーこれかたっぽは松だそうですけど、1/700スケールの松ならもっと小さな方が自然です。


松は無かったので1/700スケールの若竹を合わせてみた。スケール感はぴったりだ。


(◕‿‿◕)わけがわからないよ


お、おぅ…どうしようこれ、収拾つかなくなりそうだぞ今回はOTL


そのとき、殺伐としたプラモデルに熊本らしさを加味する救いの神が!!


熊本県

なにしろくまモンですから、なにをどうしてもこりゃ熊本城です。それ以外の何に見えるというのか。


ちなみに製品のままですとシールを二つ折りするだけでまったく立ってくれないので、プラ版なりボール紙なりでスタンドポップ的な工夫した方がよいと思われ。


ネームプレートをちょっと塗り分ければあっという間に観光土産テイスト満載!この画像撮影するまで台座の前後を勘違いしていたことはヒミツだクマ!!


お城プラモデルは一時のブームを過ぎて沈静化したような空気もありましたが、ここへ来て童友社から「城姫クエスト」とのコラボキットも発表されましたことですし、例によってくまモン 強引に企画に捻じ込み シナジー効果で一役買っておくというのはどうだろうか。

くまモンだって男の子と決まってるわけじゃないし、男の娘ならむしろ開門もオッケイという感じですしおすし。


でもね熊本城でゲームと言ったらやっぱり「ガンパレード・マーチ」なんで、ここは士魂号と並べてみたくなるのが人情というものだよね。


\壬生屋未央です/ \自爆します/


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