プラッツ「1/72 アメリカ海軍 無人爆撃機 X-47B 」

プラッツ製、アメリカ海軍試作UAVのインジェクションキットです。

UAV、無人航空機は登場当初こそ奇異の目で見られたもののいまでは各国軍隊で広く活用され、プレデターやグロバールホーク等の機体はアメリカ軍の現代戦略には欠かせない存在となっています。概ね空軍主導だった無人機開発のなかで初めて空母運用される艦上無人航空機として開発された機体がX-47シリーズ、本機X-47Bはその2番目のバリエーションでUCAS(Unmanned Combat Air Systems )と呼ばれる機体開発プログラムで製造されたもの…らしいですアッハイうろおぼえとつけやきばで書きました。これ以上の詳しい情報は書物の山に潰されるかネットの海で溺れるか、好きな方を選んでくだされ。



UAVの例に漏れずシンプルな構造なのでパーツ構成もシンプルなものです。いま現在インジェクションのスタンダードな航空機プラモデルとして無人機をラインナップしているのはこのプラッツぐらいだと思いますが、まだまだ主流と言えないのは実機の世界と同様かな?今後普及が進んだり、もしも有人機との立場が逆転する時が来たら、ホビー市場ってどういう反応を示すのだろうとちょっと気になりますね。


デカールはコーションマーク類に加えて所属部隊が3パターン、評価実験部隊の他に第5と第7空母航空団のエンブレムがあるんだけれど、これが実際の試験運用に基づくものか架空の想定なのか、不勉強なものでちょいとわからないのです。あとウィキ見たらこの機体にレーザー積んで対艦弾道弾防御にも…っていやーそれはどうだろうなあ、要出展タグ付いてるし気にしない方がいいか。

※記事書きながら気がつきましたが、空母航空団のマークは架空のものでしたね。


ディティールに関しては今時の航空機モデルとしては定番のものと言えましょうか、デジタル設計で彫られたモールドが似つかわしい機体だなんて言ったら情緒的すぎるかな。


装備品も概ね平均的な出来映えです。存在自体がユニークな製品なので特に超絶モールドなどなくとも面白い飛行機ではあり。外形はともかく細部のクローズアップって公開されてるのかしら?海軍の公式ページに動画まで載ってる、そんな時代ではありますが。


インテーク組んで上下合わせたらこれで完成です!というのはもちろんウソだが、これで飛ぶと言われても信じてしまいそうな気はします。実際X-47のA型はそんな感じですし。ああなんだか京都で生八ツ橋食べたくなりますよねならないですかそうですか。


搭載兵装としてJDAM誘導爆弾2基が付属。デカールによるとMk83 1000ポンド爆弾ベースなのでGBU-31のどれかってことになるのかな?おしえてグーグル先生!


戦術ステルス機の例に漏れずウェポンベイ搭載なので細かいことは気にするな。むしろこっそりヘンな物を積んで「実はビームライフルがね」とか人をびっくりさせるようなプレイも面白いかもって思いつきで記事を書くのはヤメろ俺。


脚柱類はごくごくノーマルです。実機のこのへんのパーツって既存機体の流用だったりするのかな。人が乗ってないにも拘らず主脚には前照灯が装備されてて、そこがちょっと面白い。勿論この機体を運用する周辺環境を考えれば必須なんだけれど、誰も乗ってないのにヘッドライト点灯ってなんかねw


ウェポンベイや脚収納庫の扉がエッジ処理された形状なのもステルス機に必須のチャームポイント。ウェポンベイの扉は妙にデカくて、これ開けたらレーダー反射波増大しそうだナー。気づいた時には既に手遅れか試験機だから大して問題にはならんのか。プラモじゃ爆弾が全然見えなくなるのでちょいと困るのですけれど……。


フラップは一体成形ですがエアブレーキは開閉選択式となります。アレスティングフックが無いのはまだ母艦運用試験やってないからかああ、デカールは架空の想定ですねつまり。


that's all folksって感じで完成です、わーシンプル。理想的で効率的な航空機設計を考えた時に最も邪魔になるのは人間の搭乗するコックピット部分だって話を聞いたことがありますが、飛行機に限らず世の中大抵の分野で理想と効率を追求したらまず邪魔になるのは


ところでトム・クルーズが「戦闘妖精雪風」の映画化権を買ったとか聞きましたが、アメリカ人が雪風撮ったらどんな映画になるんでしょうねえ、楽しみですねえ、人間っていいなあ。


はじめてB-2爆撃機を目にした時に「ゴアの円盤じゃ」とのたまったひとがいましたが、コイツも概ねその眷族です。こんな形のものが自由に空を飛ぶのはホルテン兄弟とジャック・ノースロップの幽霊が下から支えてるからでって非科学的にも程がある認識。


冗談はともかくA-12の幽霊はどこかに宿ってそうである、そんな外観。


今回は使ってませんが主翼ジョイント部分を変えることで折りたたんだ状態も選択可能です。これは艦上機ならではの機構で、ステルス機では初めて…かな?


側面形状も実にシンプル、この機体はあくまで実験機でありこれがこのまま制式採用されるかどうかはまあ、別の話ですし、軍用航空機に課せられる任務が全て無人機化されるかといえばそんなことは無いでしょうけれど、将来的に空軍の分野で無人化が進んだら航空機模型の分野もいろいろとものの考えを変えたりするのだろうか。そもそもヒコーキモケイって飛行機の何に惹かれて作るんだろうか……なんだか妙に厭世的な気分になるのはなんででショ。


本来ひとが居るべきはずのところにポッカリ穴があいていると、なにかと落ち着かないものですようむうむ。

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