モデルアート「月刊モデルアート January 2013」

「孤高の最強軍団 イスラエル空軍/地上軍」と題して空物陸物協同での特集です。

エアモデルではアカデミーの1/32F-16I“スーファ”、大型キットの素性の良さを生かしてコックピットやレドーム内部をディティールアップ。またタミヤのベテラン1/32ファントムEを“クルナス”、エレール1/48ミラージュIIIEを“クフィル”、さらにハセガワ1/72ストライクイーグルを“ラーム”へと、それぞれイスラエル軍仕様への改造作例が掲載されています。サンドカラーを身に纏い、さまざまな追加パーツが他国の同一機体とは全く異なる獰猛なシルエットを見せるイスラエル空軍機の魅力が目白押し。またカラー4Pを使用した「イスラエル空軍機の塗装変遷」解説記事も露出の少ないこれらの機体の格好な資料となっています。空物部門は全作例に渡ってイスラキット社レジンパーツの使用頻度が高い印象。


陸物では特に表紙にもなっているMENGのメルカバMkIIID、今年のAFVモデルの話題のひとつともなった名作キットです。キットレビューはこれまでに模型雑誌他誌でも多く取り上げられてきましたが、後発となる今回の作例ではレジェンドのレジンパーツを使用し繊細なキットをさらにディティールアップ。モデラー諸氏独自のアイデアが見せ場となる車体表面滑り止め加工には画材用品「ホワイト・テックス」と「スーパーフィックス」を用いています。


その他陸物はレジェント製改造キットを使用したマガフ7、AFVクラブのイスラエルセンチュリオンMk.5“ショット・カル“、タミヤのM51スーパーシャーマンがそれぞれレビューされています。数年前と比べてイスラエル軍戦車も入手し易いアイテムがずいぶん増えました。これらに加えて「イラストに見るメルカバMk.IIIとマガフ7のバリエーション解説」が格好の工作ガイドとなり、「ダビデの国の防人達 IDFの歴史と現状」と題した記事が空物陸物合わせたヒストリカルな背景と現在の政治的な問題までを含めたバックボーンを解説します。全体としてモデルアートらしい硬派な特集内容で、世界でも有数の紛争地域で使用される兵器類を趣味で扱うためには、やはりいろいろ知っておくべきことも多いでしょう。

しかしイスラエル海軍は地味だな。


ニューキットレビューは今実際に組んでおられる方も多いであろう、ハセガワ期待の新製品1/72ユーロファイター・タイフーンをはじめとしてトランペッター1/350イギリス海軍23型フリゲート「ケント」ファインモールド73式小型トラック2種、アオシマ1/24ランボルギーニアヴェンタドール。さらにAZモデルのインジェクション1/72日本海軍試作ジェット機橘花」やサイバーホビー1/35IV号戦車A型が掲載されています。


また連載記事はいつも通りの安定した内容ですが、「モデリングJASDF」は特別レポートとして岐阜基地航空祭を取材しています。

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