海洋堂「リボルテックタケヤ 雷神」

リボルテックタケヤシリーズより11月発売予定の「雷神」、リリース直前にメーカー頒布のサンプルを用いたレビューです。

これまでの四天王・阿修羅を仏像のシリーズとすれば風神雷神は「神像」シリーズとでも呼ぶべきでしょうか。モチーフとなる物が立体の彫像ではなく国宝「風神雷神図屏風」に代表される絵画だというのも面白いところではあり。この屏風絵、俵屋宗達筆と尾形光琳によるものが有名でオリジナルは宗達で光琳は模写なのですねふむふむ。海洋堂からはリボルテックの他に固定のディスプレイモデルで風神雷神を立体化しているのですが、竹谷アレンジの効いたリボと違ってそちらは明確に尾形光琳の立体化であると謳われています。ところで何故にオリジナルの国宝を外して重要文化財であるレプリカの方を選択したかといえば、上野だけで限定発売だからだとゆー事情がありまして、カミサマにしてもいろいろと世知辛い話ではあります…


彩色はおおむね屏風図に従ったもの、若干青味がかった肌の色は宗達画寄りかな?太めの体形でありながら全身が力強い筋肉のかたまりとして表現されているのは立体化に際してのアレンジメントで、迫力満点な造型。


腰布や帯が波打つさまは風の流れをイメージさせます。暴風の中にしっかと足を踏みしめているようで、ただ立たせておくだけでもそれなりに格好良いものではあり。


デザインとしては「鬼」の意匠を用いているので顔つきはおっかないです。尖った耳や伸びた牙が特徴か。


髪の毛も風に流れているような造型で、随所に緊張感がただようつくりです。


全身に各種16個のリボジョイントでサタデーナイトフィーバー的なアクションも自由自在。例によってV字ベースのみの付属ですが背面のジョイント穴を利用すれば様々なスタンドが活用できるでしょう。なお手足に装着したオサレなブレスレット/アンクレットは別パーツなので無くさないように注意だ。危ないところだったのだ…


何がいいってこのぽっこりふくらんだお腹であります。江戸時代は多少胴周りが太くてもメタボだなんだと行政指導が入ることも無かった!大きなお世話だチクショウ!!


オプションパーツとして平手×2が付属します。大きく指をそり返らせた、他ではあまり見ない形状でオラに元気玉を分けてくれ。


持ち手は左手のみ。特に持たせられる得物は付属してませんので何でもお好きなアイテムをどうぞ。なぜか「カラオケ行ったらマイク離さない部長」みたいになってしまった…


オプションも含めて前作風神と共通する箇所は多いのですが、鉄アレイを持つ手×2は雷神オリジナル。さあレッツいっしょにとれーにんぐです。


…すいません、あまりに色気のない画像が続いたのでつい無関係なリンクを(汗


本当は連太鼓のバチでした。あんまりふざけた記事をかいてるといずれバチが当たると思います…


一見するとラヴクラフト的カタツムリのようにも見える台座は「黒雲」をモチーフにしています。


 戦 闘 態 勢 。

うん、日本人の心に正しく刻み込まれたカミナリ様ってやっぱこれだな。ビキニの女の子とか高木ブーとはちょっと違うぜ。


下半身に躍動感が溢れる構図はオリジナルの屏風絵からのもの。この辺りのセンス・感覚というものは近世日本文化のひとつの極みといってよいかもしれません。天象気候、特に雷の擬人化・具象化は広く世界中で見られますが、こんなにカッコイイのは他にいません。


ゲシゲシ動かしているとなぜだか自然に「リサイタルで熱唱するジャイアン」ぽくなってしまうのは実に不思議であります。


全盛期のパパ○ア鈴木のようでもあり…(そろそろ本当にバチが当たる)


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