SFFM第22号、表紙を飾るのはいまや古典的名作ともいえる傑作SF映画「エイリアン」に登場する宇宙船です。
「スペースジョッキー」という名の宇宙人(の死骸)が鎮座しエイリアンの卵が無数に植えつけられていた物語の開幕となる重要な舞台装置ですが、考えてみると名前を知らんぞコレ(汗)記事本文中ではこの宇宙船をして“SpaceJockey”と呼称しているようでありますが…
名前よりも大事なことは作品でしょう。H.R.ギーガーのイラストタッチをそのまま3D化することをテーマに製作されたこの作品、大まかな形状をスタイロフォームで削り出して表面ディティールには電気抵抗を始めとする電子部品を多数使用しています。あくまで機械的なパーツが有機的なラインを生み出す様には驚かされます。
今巻注目すべき記事としてはNorthStar Models の巨大なエンタープライズA型レビューが挙げられるでしょう。ちょっとした犬よりデカいただのダンボール箱にまとめられたパッケージを始めあらゆる箇所がバカげたスケール(褒めてますよ?)でいかにもアメリカ〜ンなレジンモデルで大抵のパーツがもはや鈍器のレベル…
完成すると実に巨大で豪勢なコンスティテューション級航宙艦を再現できるそうですが、今回は連続記事のパート1であくまでキット内容の紹介にとどまっています。レジンキットは人類に残された最後の開拓地である。そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない…いや、このエンタープライズの製作には5年もかからんと思いますが。
TVドラマ「バトルスター・ギャラクティカ」登場の宇宙戦闘機バイパーMk.VII、メビウスモデルの製品で日本ではプラッツ扱いで流通しているインジェクションキットの作例はファンには参考になるかと思われます。日本でのギャラクティカ人気ってブーマーとかブーマーとかブーマーとかに全部持ってかれた気がするのでもっとメカにもスポット当たってほしいぞ。
でもバイパーはこっちのほうがいーよなーというオールドタイマーなファンの為にも「宇宙空母ギャラクチカ」登場の宇宙戦闘機バイパーMk.IIもちゃんと掲載されています。スキャンした画像には一機しか映っていませんが、総勢11人のグループメンバーが作り上げた人数分のバイパー各機とハンガーのディオラマは実に楽しい、如何にも模型サークル的な作例です。
宇宙船リベレイター号は80年代に製作されたイギリスのSFTVシリーズ「ブレイクス7」に登場する主役メカニクス、だそうです。スクラッチビルドされた作例はなかなかの力作で船体中央の太陽電池パネル(だよね)などは参考になりそうなものですが、いかんせんなんだかぜんぜんワカリマセン…
調べてみたらオープニング映像がYoutubeに在りました。いやまったくいい時代ですな。
えっ。
…うん、この記事の作例がものすごい力作なんだと、それはわかったような気がします…
第22号その他の記事は
・2号連続「ドック・サベージ&ザ・シャドウ」フィギュア製作塗装編
・「デューン:砂の惑星」サンドホッパースクラッチ
・AMT製蓄光インジェクションキットミステリーシップ、成形色を活かした作例
・「Dr.フー」旧シリーズシーズン16「略奪の惑星」に登場するメカ・オウム
・ディズニー製作のカルトSFムービー「ブラックホール」のマスコット的キャラクター、ヴィンセント(MPC製プラキット)
・特撮技術者 Jim Millett氏による寄稿、如何にして趣味の模型を仕事にするかとのテーマ
・「スペース1999」ムーンベースアルファの製作第一回。エアフィックスのビンテージキットをドカスカ流用パーツに使用してる…
・TVシリーズ「ザ・デイ・アフター・トゥモロー」より宇宙船アルテアリーズ号スクラッチ
そして、
・メビウスモデルのバンピレラは安心の旧オーロラグレードです。
と、なっております。バンピレラねーさんのパッケージ画と製品内容のギャップは怪奇を通り越してもはやなんとも…