TAMIYA SHOWCASE

今年は静岡ホビーショーに出向けなかったので、その代わりに(?)東京は新橋のタミヤモデルファクトリー新橋店で開催されているタミヤショーケースを見に行ってきました。ホビーショー発表の新製品を展示するこのイベントもすっかり定着していますねえ。


タミヤ初のWW1アイテムとして製品化される「イギリス戦車マークIVメール」、そのアイテム選定もさることながらミリタリーミニチュアではなく1/35戦車シリーズ(シングル)での発売ということで発表以来様々な話題姓を持って各所に取り上げられたものです。完全新規の製品がモーターライズで登場するのは近年ちょっと覚えがありません。昔のアイテムで言えば61式戦車がそうでしたし、シェリダンやセンチュリオンなど物によっては未だにMMに組み込まれていないキットもありますが、なんにせよ驚きではあります。


ギアボックスは近年のモーターライズ製品と同様のものが一個、車軸を切断してギアボックスを増設すればリモコンやRCメカを組み込んでコントロール化も可能でしょう。車体空間には相当余裕があるので手馴れた人なら主砲にもギミック入れられそうに思われます。もっとも、菱形戦車というのはそれほど頻繁に方向転換や速度調整が出来た訳でもないので、モーターライズでただただ真っ直ぐ進むというのはその方がむしろ似合っているのかもしれませんね。(AM6月号掲載モリナガ・ヨウ「私家版戦車入門」にはマークIV戦車の戦闘の様相が描かれています。随伴歩兵との連携など興味深い内容です)


スポンソンは取り外し出来てそこからスイッチや電池ボックスへのエントランスとなるのですが、外されたスポンソン内部の6ポンド砲砲尾は細かく作りこまれています。こういうのを見るとやはりディスプレイ版もほしくなるものですね。ところで本車の車内はエンジンがむき出しで設置されおまけにありとあらゆる箇所から排気ガスが漏れまくっていたそうなので、インテリア色はこんな綺麗なホワイトになる訳がないのだ(w


同時発売の「WWIイギリス歩兵セット」、将校が実にいい味出してます。第一次大戦塹壕内の風景を描いた映画「ザ・トレンチ」では下層階級出身の下士官・兵士と上流階級出の将校との違いが実に対照的に演出されていて、何かそんな要素を表現できたら面白いフィギュアモデルにはなりそう。しかし戦車が投入される時期には「上流階級出身の将校」なんてみんなモンスやヴェルダンに埋まっていたかも知れないなーうーむ。


箱絵がね、実にグッと来ますよ。これまで個人的タミヤフィギュアのボックスアートNo.1大賞は「イギリス第8軍歩兵セット“砂漠のネズミ”」だったけど、それに匹敵するものだな。イギリスものには相当力を入れてくるのはまことにタミヤらしい。



「イギリス軍空挺兵 小型オートバイセット」は昨年リリースされた自転車セットに続くもの、最近イギリス兵の小さなシチュエーションモデル増えてますねタミヤは。いわゆるウェルバイクは1/35インジェクションモデルで三社競作という状況ではありますが、お値段リーズナブルな点ではタミヤにアドバンテージがあります。


本製品はランナー展示がありました。ステンガンとかよく出来てるのよこれがまた。スポークとチェーンはエッチングが標準装備で、この先の戦車関係にもそうしてほしいもんですハイ。


ヨンパチ新製品は「イギリス駆逐戦車 M10 IIC アキリーズ」でこれも英軍アイテム。ヨンパチMM初期のM10駆逐戦車のバリエーションではありますが、シャーマン系シャーシーがオールプラに置き換えられる意味合いが大きいものでしょう。


一部パーツ追加で後期型VVSSを再現している足回り。M10発売以来ずーーーーーーーーーーーーーーっと待ち望んでるM36ジャクソン駆逐戦車に一歩近づいたぞこれで。1/48サイズならバルジの戦いとか大規模な戦役をコンパクトな情景で作れそうだと昔から思うのですが、どうもアイテム間の連携がなかなか上手く行かないんだよな。末期戦のドイツ車両はあっても連合軍のそれはない、とかね・・・・・・


今回ホビーショーの新製品には他社とのコラボレーションが多いのが特徴的でした。アスカモデルの車両にタミヤのフィギュアで「イギリス戦車 シャーマンVCファイアフライ」これも英軍アイテムでなにか目に見えない力のようなものを感じるシュンとサクッと。アスカモデル製品の流通が安定化するだけでなくお買い得な値段設定になっているのでお勧めですよこちらは。


おなじく「アメリカ戦車 M4A3E8シャーマン イージーエイト」アスカとタミヤのコラボ企画はノルマンディー上陸作戦70周年に合わせたイベントらしいので、ノルマンディーにかすりもしないイージーエイトがあるのはまあいいじゃん。例のブラピの映画でシャーマン人気が盛り上がれば尚良しである。


ICMのラッチェバムにタミヤのフィギュアやアクセサリーをセットした「ドイツ 7.62cm対戦車砲Pak36(r)北アフリカ戦線情景セット」。ベースも含む製品なのでパッケージは大きめ。


フィギュアは既存の88ミリ砲北アフリカ仕様のものと同一になります。ロシアンパックのパーツはタミヤのマーダーIIIにも入っていたけれど、あそこから単独製品化されるようなことはもう無いのでしょうねぇ。





イタレリ車体にタミヤパーツの「ドイツ 1トンハーフトラックSd.Kfz.10」変更点及び追加パーツについてはパネルの記述もご参照ください。これもベテランキットですから詳しい人はすごく詳しいのでしょうけれど、スンマセンよく知らないのですジブン。


同じくイタレリ「イスラエル軍 M60ブレイザー(アクセサリーパーツ付き)」ERA装備のM60はタミヤMMにもありますが、あちらは米軍仕様でこっちは本家イスラエル軍のいわゆるマガフ6です。これは元をたどると旧エッシーの製品でしたっけ?アクセサリーパーツ、というのが何なのか、この状態で追加されているのかはちと不明で。ホビーショー会場なら社員の方が説明してくれるところなんですけれど、残念ながらこのイベントは展示のみなのです。受付には綺麗なお姉さんいらっしゃいましたがさすがにそんなこと聞けない(笑)


F104G/S スターファイター(パイロットフィギュア付き)」残念ながらフィギュアはコクピット内部に鎮座していてよく見えませなんだが、大型のマルヨンは実に大迫力です。エンジン部分は抜き出して単独展示が可能。


デカールは大判のものが2枚付属して西ドイツ空軍(当時)など合計10種類が製作できます。西ドイツ空軍のF-104ってエリパチにちらっと出て来たなあそういえばな。


参考出品で1/72ウォーバードシリーズF-35A。これまでウォーバードシリーズには試作型のXF-35がVTOL仕様でラインナップされていますが、いよいよ正式配備型です(8月発売予定)


コラボを終えてタミヤ純正品に戻ってきますとウォーターライン最新作は「アメリカ海軍 航空母艦CV-3サラトガ」。アメリカ海軍初期の空母ですが、後年のエセックス級より全長が長いとは知らなかった。中央配置のエレベーターや低い舷側などには未だ空母の運用が確立されていない様子が伺えますが、しかしCV-1ラングレーに次いで二番目の設計でこのまとまりですからね、米海軍の空母って先進的ですよやはりね。


シスター・サラの愛称を持つ本艦はレディ・レックスことレキシントンと並んでイマドキの風潮に合致するやも知れません。煙突周辺の機銃はかなりお熱いポジションだったろうと思うといろいろアレである。

ところでこのサラトガを使って三段空母時代の赤城ならぬ航空母艦「天城」と文字通り激突して乗り込み白兵戦をかました情景作るのはたぶん早い者勝ちだろうと思われます。出オチの一発ギャグです。



バイクモデルは(主に個人的な資質の問題で)いつも小学生並みの感想しか出てこないのが困りものですが「ドゥカティ1199パニガーレS」、すっごくすっごくカッチョエエです。バイクモデルを作れる人って尊敬しますわぁ.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.


カーモデルでは1/24スケールの「ポルシェ934ターボRSR ヴァイラント」、これは前作イェーガーマイスターの成形色&デカール替えバリエーションですが、


同時発売のタミヤスプレー「TSコバルトグリーン」がいい色合いの緑に調合されています。以前も同じようなカラーはあったかも知れないけれど、いまなら初音ミク的グリーンでいろいろ使えそう。限定発売なので入手はお早めに。


1/12スケールでは「NISSAN フェアレディ240ZGストリートカスタム」名作1/12フェアレディ240Zにパーツ追加の新製品です。


インジェクションだけでなくエッチングも新規でワタナベ製ホイールやオーバーフェンダーなど1970年代の実際のチューニングパーツを再現しています。タミヤがレース仕様ではない市販車の改造バージョンを出すのってちょっとこれまで記憶に無くて興味深いところです。


参考出品ではカーモデル一般的な1/24もありましたが、この手のチューンナップモデリングってA社やF社のいわばナワバリでありましたから、この先どう展開するのかな?いわゆる旧車メインだとしたら、それはカーモデラーの年齢層が上がってる事と無関係ではないのでしょう。いやカーモデラーに限ったことでもないのでしょうが。


「ホーネット ブラックメタリック」に代表されるようにラジコンは前から回顧的な展開多いですし、


ミニ四駆「ニッサンBe-1レッドバージョン」がラインナップされるのもかつて子供の頃にBe-1を見ていた世代に向けてのものでしょう。


ミニ四駆PRO新作「アビリスタ」の形状も「爆走る兄弟レッツ&ゴー!!」のフルカウルミニ四駆がスマートに進化して烈くん豪くん18歳って感じですよ腐女子的展開ですよ(ヤメレ)


「ミニ四駆チェックボックス」はすごく便利そうでこれまで無かったのがフシギなアイテムであります。


さてこんなところでありましたタミヤショーケース、新橋では5/25の水曜日まで、その後は大阪と静岡を巡回します。やはり実物みると違うものでホビーショーに行けなかった方特に会社勤めのお方などには、平日夜までやっているこのイベントは心地よい空間ともなるものでしょう。

今回画像で紹介した新製品、製品名からHLJのアイテムページにリンク貼っています。リンク先ではホビーショー会場で取材したクローズアップフォトなども掲載されておりますので、ご参照いただければ幸いです。

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