ハセガワ「1/48 三菱 XF-2A」

セガワ1/48スケール限定品、航空自衛隊F-2戦闘機試作機のキットです。





箱のサイズは小さめですがパーツはみっしり詰まっていて、なにやらお得感(笑)


Gパーツは2枚入り。


グレー成型されたうちの左がQ、右側がNパーツ。Nパーツはもう一枚単独で成型されたものも入ってます。


クリアーパーツはJとK。本キットが製品化しているのはF-2試作機のうち単座型のXF-2A(試作1号及び2号機)なので、当然キャノピーも単座用のパーツが封入されます。


ポリキャップとメタルパーツの小袋。


デカールは赤(朱色?)のテストカラーで塗装された1号機のものを中心に2号機用の機番やTRDI(防衛省技術研究本部)のロゴなどが含まれます。機番こそ含まれていますが、背面のラインがブルーだった試作2号機を製作するには塗装過程が増えますね。


基本となるパーツはハセガワの現用ヨンパチジェットの主力製品のひとつでもあり、機体各所に美しいディティールが施されています。しかしながら成形色と照明の相性が悪くて撮影すると全部飛んでしまうのであります。ものがヒコーキだけに致し方なし……


グレー成型の部分でその片鱗をご覧ください。ところで本製品現用ヨンパチジェットということでパーツ数・分割も多いんだけれど、取説の構成やボリュームが1/72キットとさほど変わらないのはどうなんだろうううむ。


イジェクションシートやパイロット、計器類などコックピット周辺も多くのパーツに精密な彫刻で実感盛りだくさんです。


組み込んでみるとこの密度。そして切れ味の落ちたアートナイフの曲刃を処分して初めて交換予備を切らしていたことに気がつく有様である(汗)


脚収納庫やインテークダクトもパーツ多目です。掃除機の吸い込み口みたいなカタチだなーと思うのはそらここ吸い込み口なんで別に間違ってない。



機体上下を合わせるときに、特に指示は無かったのですが機首の空間にオモリ詰めときました。特に指示はなかったんですがついこの前痛い目に遭ったばかりなので一応。それと機体背面には試作機特有のアンテナ接続のための開口指示があるのですが、ここに限らず開口部分どこにもドリル径が明示されてないのは不親切かナーと思います。大小ふたつは必要みたいなのですが。


各部ランプ類はクリアーパーツ、インテーク内部のストラットも無論再現されています。この箇所もF-2開発に当たって再設計された部分でしたね。


アレスティングフックなど機体後半部分のディティールも良く出来てます。


脚柱関連はちょっと苦労させられました。パーツ分割が多いのはともかく、どの順番にどれを組んでいけばいいのか、位置関係や角度なども取説だけでは判然としないところもありまして……


前脚はパーツ少なめで多少は楽。思うにこの辺の組み立て指示やイラストがもう少し丁寧なものでもいいんじゃないかなーと、1/72よりボリュームある内容にくらべてどうもね。


現用ジェットの着陸脚って複雑ですからそれは「そういうもの」だってのもわかりますけれど、は飛行姿勢で組んだほうが楽しいんじゃないかしら。


F-2最大の特徴である主翼は前後の操縦翼が分割されて自由に角度を決められます。装備品に合わせて開口処置を施しておいて下さい。そうね、フラップなんか動かして飛行姿勢を作るのも楽しいでしょうねって言うだけならタダですねまったく。


士の字にするとさすがにデカイ。なんだかんだいって現用ジェット戦闘機は大きなものですな。


AAM-3空対空ミサイル×4、600galドロップタンク×2、300galドロップタンク×1(および余剰がひとつ)が付属します。


パイロンの中には組んでも空荷で終わるものもあり、これならASM-2(93式空対艦誘導弾)付けてくれてもいいのになァとか思うじゃない?でもASM-2の試験塗装ってマスキング地獄ですから、あえて付属させないのも英断なのかも知れません。


試験機ですしなんとなく武装は避けてドロップタンクだけ3つぶら下げてみましたけれど、そんな仕様で飛ぶことは無さそうである(汗)


水平尾翼はポリキャップで可動。この辺もスタンダードな出来栄えで。


開閉選択式のバブルキャノピーは中央部分にパーティングラインが存在しますので、エアモデル製作の作法にしたがい処理してください。機首先端のピトー管は1号機用のメタルパーツ3個組みの物と2号機用のプラパーツ1個のみの物がありますので普通はメタルパーツ組むよな普通はな。


ああ、空が青いねえ。


一時はF-2も生産初期のトラブルから各種媒体で欠陥機扱いのサンドバッグ役になることが多かったのですが、近年ではさすがにその誤解も解けてきたようです。単にサンドバッグ役がオスプレイに変わっただけだって話もありますけれど……


いまでは部隊駐屯地のみならず各地の基地祭などでその姿を見ることも多いでしょう。生産計画が縮小されてブルーインパルスに配備されなかったのは良かったんだか悪かったんだか、しかしふと思う、もしも1970年代後半にアメリカ空軍がF-16ではなくF-20を採用していたら、いまごろ日の丸魔改造タイガーシャークが対艦ミサイル四本下げて高G旋回する姿が……(妄想乙)

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