アトランティスモデル「U.F.O. フライングソーサー」

今日ご紹介するのは見ての通りの「空飛ぶ円盤」プラモデル。近年では未確認飛行物体も「ドローンズ」とか「トライアングル」とかいろいろ洗練されたデザインのものが未確認されていますが、こいつは矢追純一のUFO特集や日清のカップ焼きそばなどベタで古典的な宇宙観の産物ぽいです(w;
それもそのはずこのキット、元をただせば1950年代に発売された世界初のUFOプラモデル(リンドバーグ社製)。日本でグレンダイザーが大ヒットするより何十年も前に、アメリカのお子さんはこーゆーものでブンドドしていたの…か?


寡聞にしてオリジナルのパッケージデザインを知らないのですが、本製品ではボックスアートの隅から隅までなんだかヘンなイキオイにあふれています。12歳以上はもれなくアブダクションされそうですし、誇らしげに星条旗が印刷されてるのもアポロの月面着陸はインチキだ!のよーなメンインブラック的エネルギーを感じるゴメンちょっとウソ。

…しかし今どきの純粋メイドインアメリカな模型メーカーって、この手の復刻アイテムばっかり出してるよーな気がするなあ。


パッケージ裏面はAndrew P. Yanchus氏による美しい完成品写真が掲載されていて、なんだかその気にさせられますね。盛り上がって来ますね(何が?)


火星人ゴーホーム」的な緑色で頭でっかちな宇宙人とか意味不明な書き文字とか、胡散臭いにも程がある(w;

そして開封してみますと…


 ち ょ っ と だ け ミナキャヨカッタ な気分になる。「未知との遭遇」って映画がありましたけれど、未知と遭遇するのが常に素敵なことだとは限らないのだー!



気を取り直して各パーツの紹介など。


本体は上下2パーツでカンタンに組み立てられます。モナカとゆーかせんべいのようだナ。1/48スケールで直径6と1/4インチのサイズだそうで。


パネルラインは安心の凸モールドです。実機と違う!と思われる方は是非彫り直しましょー。むしろ実機を取材してクレクレ。


クリアー・バブル・キャノピーを始めとするその他パーツ。キャノピーの透明度は高いもので、パイロットの蓄光ギミックからヘンに色とかついてないのが良いですね。あ〜でもむしろ着色されてた方が駄菓子屋的チープ感覚には訴えられそうで、その辺は好き好きかも知れません。


グロウ・イン・ザ・ダークのエイリアンパイロットと「カラフルデカール

からふる!?

まぁいい、そこは流そう。書体からなんとなくロシア語っぽい印象受けるのも気のせいだろう。しかしこのパイロットはちっさ過ぎてあんまりうれしくないぞと、そこは触れておこう……パーツのど真ん中にパーティングラインがあって左右で顔がズレているのは曰く名状し難い。


思うにその、Andrew P. Yanchus氏が、すごくガンバってサンプル製作したんだってことは伝わります。素晴らしい、感動すら覚える!



組み立て説明書はひと目見ただけでまる暗記できそうなほど簡単ですが、裏面の解説文が「空飛ぶ円盤の歴史」やリンドバーグ社の製品開発などについて記述されていて興味深いです。そして当時この模型は<あの>エド・ウッド製作の<映画史上最低の作品>として一部に名高い「プラン9・フロム・アウタースペース」の小道具として実際に用いられていて、後年ティム・バートン監督作品「エド・ウッド」で描かれたような金がなくて車のホイールカバーを使ってたという都市伝説はただのガセだと書かれている。


えっ


あれって灰皿飛ばしてたんじゃないの?



あー、言われてみるとそれっぽいですね(1分15秒あたり)

いや〜〜〜〜〜〜ヘンな映画ですよ「外宇宙からの第9次侵略計画」わ。見ないと絶対損するけれど、見ても決して得にはならない。そんな映画があってもええじゃないか。


…脱線失礼。

さて普段でしたらここでキットを素組みしてこれこのとーりですははははとやって終わりにするところなのですが、


今晩はやけに牛たちが騒ぎやがる、どうも様子がおかしいなと、夜の農場に出てあたりを調べて歩いていたら、突然目の前に眩しい光があたって――



気がついたら完成していたんだ。


前から見ても後ろから見ても円盤。

ところで後ろに2本突き出しているのはジェットエンジンだそうです。


宇宙は広いなあ。


コックピットもそれなりに塗り分ける。宇宙人は塗ってしまうとグロウインザダークしてくれないのでスミ入れだけ。


裏側は何のヘンテツも無い。しかしここは1/48スケールということでパンターの砲塔でも付けてみてはどうだろうか。その場合パイロットはスコルツェニーに変えるべし。はーうーにーぶー(呪文)


スタンドに乗せるとフライング感も倍増し。ところでデカールの質は非常に良かった。意外だ…そしてよーく見るとこのデカール「ACME」って単語じゃないか?意味については辞書を引くかバッグス・バニーカートゥーンを見るべし。


このスタンド実は地球を模していて、おまけにUFOが南北アメリカ大陸を足下に睥睨してるんである。昔から思うのだがアメリカ人って心の底では誰かに侵略されたがってるんじゃなイカ?最近そんな映画ばっかりでゲソ。


では本キット最大のギミック「グロウ・イン・ザ・ダーク エイリアンパイロット」をテストしてみようと思います。照明、準備よし。三脚、準備よし。セルフタイマー準備よし。ブラックライトの長時間照射により蓄光レベルは必要条件を満たしています。よし、照明落とせ!タイマー作動!!カウントダウン、スタート…3,2,1,


ぱちり。



企画倒れ過ぎる(´・ω・`)


こーゆーノリなら機体全部が蓄光素材で出来てた方が面白かろうと愚考しますが、当時はこのかすかな輝きにこそ、模型少年の魂が引き寄せられていたのだろうなー。

なんてな。

なお本体の夏季休業に併せて当ブログもしばらくの間お休みとなります。次回更新は8/17を予定しておりますが、詳細は未確認であるので突発的に何かが飛行物体されるかも知れない。されないかも知れない…


夏休みだからってあんまり夜遊びし過ぎて宇宙人に誘拐されたりケツの穴を××れたりしないように注意だ。地球は狙われている!つまり総受けキャラなんです。

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