さてガンプラ好きのなかでもとりわけジムとその系列機体のプラモデルを事務的かつ職人のようにストイックに作っておられる方々を特に
事務職。
と申しますが、ジム職人な皆様におかれましてはいま時分は「ジム・キャノンII」真っ最中でありましょうか、それとも「ジムIII」に想いを馳せている頃でございましょうか。そんな世間様の流れとは無関係に今日はジム改のレビューです。「C型」と言うがB型の存在を知らない…
なお当キットを組む際にモデルグラフィックス2010年11月号を併読されますと、意味も無くテンションが高まってなんだかビグザムにも突撃出来そうなイキオイです。
キットはHGUCシリーズのパワードジム/ジムストライカーとパーツ共有で設計されたモデルです。単色パーツの比率が多く多色成型ランナーがかなり小さめに設計されてるチープ感覚も量産機ならではですね!「MASS PRODUCED」よりは「MASS PRODUCTION」表記の方が英語として自然な気がするけど、その辺どうなんだろう。
マーキングシールにはペイント弾の被弾痕やトリントン基地/所属MS隊のシンボルマークなど面白いのが入ってます。それは良いのですけどその、わざわざこのキットをダシに言うことでもないかなーとは思いつつも、地上配備の機体にEFSF(Earth Federation Space Force)って書いてあるのはその辺ホントにどうなんだ。
組み上がると実にストレートでプレーンな機体が完成します。成形色は若干赤みが入った?デザート系統のクリーム色(ヘンな日本語だ)で0083のみならずユニコーンに登場する連邦軍機のカラーリングにも採用されてました。だもんで近日発売ジムIIIをこの色で塗っても良いかもです。
まあね、発売当初いやホビーショーでの初見から言われてることだけれど妙に胸板厚いよね。足の長さ、バランスからゴリラっぽく見えるのも仕方が無い。しかしこー、ちょっと見方を変えて小柄でもマッシブなアスリート体形だと思えば、この機体でザメルにゲンコツ喰らわすバニング大尉の活躍が…目蓋の裏に甦って…
そんでたまにはカレント大尉の事も思い出してあげてください。歴代ガンダム史上1、2を争う品のない顔したパイロットなのだぜ?デミトリィ曹長の次ぐらいだな。
ABSパーツを使った関節部は塗装派をはじめあんまり評判宜しくないのですが、この通り可動範囲は広いものです。肘関節なんか最近のジェガン系より動きますね。手足にボリュームが無いことも可動範囲を広げる一因ではある。
首部分も良く動くので全力疾走して息が上がってる有様もこんなにカンタンに再現!右手と右足を一緒に繰り出してるのは作ったヤツが普段から全然運動不足だからだ!!意外なところで日常生活が顔を出す…
ビームサーベルに自然な形で手が届くのは好印象ですね。この辺おざなりに済ませてるデザイン・製品も多い中でいささか感動。電撃ホビーマガジンの付録アイテムジム改「ワグテイル」の変過ぎるビームサーベル位置もキットを組めばそんなに不自然でもないのかな―と納得…いややっぱ不自然だよな、あれは。
もっとも、そこまで自然な動きが出来る割にはこのキットにはビームサーベル刀身が付属してないのですが(´・ω・`)
うううううううむ、まあね、長年ガンプラ作ってるとストックボックスの中にビームサーベルの一本や二本は入ってるものですけどね。真面目にアンケート取ったらビームサーベル持たせてディスプレイしてるひとも少ないとは思いますけどね。ランナー見てるとクリア刀身入れなかった理由もわかるけど…でもねぇ。
手首パーツは左右合計で7つ入ってます。しかしそのうち4つは濃いめのグレー成形なので、未塗装素組みで楽しむのは大変かも知れない。
例えば「銃を持ったまま盾を構える」には左手は成形色を違えて握り手を使用するか、中途半端に開いた手でやるしかないと、そういうことです。塗装しちゃえば何でもないことなんですけど、未塗装派の方へのフォローも大事なのが今日この頃のガンプラ事情ですからね。
しかし360ミリバズーカと90ミリマシンガンを両手で構えさせる為の銃持ち手と添え手は大変良い出来です。肘関節・手首関節も自然なフィットを可能としていて、このキットって基本的なところはちゃんと押さえてるんだよなーと思わされます。ベースになったパワードジムのキットが手首3個だけだったのと比べると+4個のパーツもプレイバリューの向上ではあるのか。
近作と並べてみます。G30ガンダムはともかく、同じ0083シリーズのジムカスタムと比べるとやっぱりヘンだよなううううむ。腰位置は低いのに胸板が厚いんだなやっぱり。全体の構造・関節部分は共通してるんでジムカスタムのボディを使えば体格の低い、いかにも弱そうなジム改を組むことが出来るでしょう。逆も真なりで高身長でマッシブなジムカスタムってのも、それはそれで良いものかも知れませんね。
派手さが無い分「素体」には向いたモデルでガンプラビルダー的な何かをやるには良いと思います。外部動力パイプとか無いんで、ジオン系よりまとまり易かろうと。
さてここで終わらせてもツマラナイ。なにか簡単で目を引くようなアイデアは無いものか、長年ガンプラ作ってるとストックボックスには不要パーツが溢れてくるものだけれど…
90ミリマシンガンが出て来ました。たしかHGUCの量産型ガンキャノンに入ってたパーツで、ジム改の物とはグリップ部分の形状が若干異なります。両手銃もいいかナーとか考える。しかし銃の握り手は一個しかありません。ジムクウェルには入ってたのに、後が続きませんでしたねー。
そこで用意したのがコトブキヤの「ノーマルハンドA」です。1/144サイズのキットに使用可能な手首オプションで左右の握り手・平手・銃持ち手合計6個、銃持ち手は人差し指をトリガーに掛った状態と伸ばした状態で選択可能な優れもの。都心に出る機会を利用して秋葉原のラジオ会館で購入しちゃいました。学生時代からいろいろお世話になった建物の、最後の買い物だと思うと感慨深いな…
で、持たせてみる。ボールジョイントには若干の加工が必要でしたがおおおマシンガン両手持ちも良いな!ミドリ色に塗ってロングライフル持たせてスナイパーするだけがジムの遊び方じゃないのさ。
肘のABS関節の可動範囲が広いこと、腕のパーツに余計なアクセントが無いこと、マシンガンが小ぶりにまとまってること、その辺がカギでしょうか。ま、ぶっちゃけガンプラで「リベリオン」出来ねーかなーと思った訳です。クリスチャンベールでガン=カタで修得すれば攻撃能力は120%向上する!です!!
既にしてダブルオーのケルディムガンダムがそーゆー機体であった訳だが。しかし今回はジムでやっているので、
事務方。
そろそろ関東地方でも熱帯夜になってイヤ〜んな時期になりました。ですからたまには寒いギャグで閉めるのも良いかと思うぞ皆の衆。
ところで、色々とポーズを変えていると、一時期のマスターグレードの箱絵が「意味も無く膝を曲げる」イラストばかりだった事に納得が行きました…